5/14/2021

COVID-19は「予防可能な災害」だった、WHOが報告書を提出

NPRより

ビル・チャペル

独立した調査委員会は、 COVID-19を「恐ろしい警鐘」と呼び、国内外の指導者たちがパンデミックへの適切な対応を怠ったとしている。ここでは、10月にミュンヘンで開催されたバイエルン州議会の議員たちがクリアパネルに沿って座る様子。(Peter Kneffel/POOL/AFP via Getty Images)

世界保健機関が実施した独立した調査によると、COVID-19パンデミックは、国内および国際規模で危険な失敗を露呈しました。調査では、コロナウイルスへの初期対応の遅れから、「一連の準備と対応におけるあらゆる点での弱いつながり」まで、様々な問題が見つかりました。

コロナウイルスは、専門家の警告、SARS、エボラ出血熱、ジカ熱など、一連の世界的な健康上の脅威が最近相次いでいるにもかかわらず、世界はパンデミックの最悪の影響を受けやすいことが分かった、とパンデミック対策と対応に関する独立委員会は述べています。

COVID-19は「予防可能な災害」であったと、委員会は報告書を発表しました。

この1年で状況は改善しておらず、委員会は、「現在のシステムでは、いつでも出現する可能性のある新たな感染性の高い病原体がパンデミックに発展するのを防ぐには明らかに不適切である」と指摘しています。

今回のパンデミックに対する世界的な対応の問題点は、早くから指摘されていました。委員会は、2019年12月に最初の症例が報告された後、WHOが国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言するのに時間が掛かり過ぎたとしています。

報告書によると、各国政府も貴重な時間を無駄にし、2020年2月はコロナウイルスを封じ込め、パンデミックの最悪の影響を防ぐために各国が行動できたはずの「失われた一月」だったとしています。

第三者的立場の専門家は、「世界的な政治的リーダーシップが欠如していた」と述べています。

「戦略的な選択の誤り、不平等への取り組みへのやる気のない姿勢、そして一貫性のないシステムの組み合わせが、パンデミックを壊滅的な人間の危機へと変える有毒なカクテルとなってしまった。」と委員会は述べています。

現在、COVID-19は330万人以上の命を奪い、数兆ドルの生産物を消滅させ、世界中の不平等を悪化させています。

報告書では、WHOにはアウトブレイクに直面したときに調査し、迅速に行動する能力が欠けているというシステム上の問題を指摘しています。

報告書は、「技術専門家の任務は、各国の許可を得て初めて派遣されるものであり、任務の事前許可制度は確立されていない」と述べています。「アウトブレイクが通知された後、任務の出入りのために、各国政府との長い交渉が必要になることも多い。」と指摘しています。

この委員会は、世界保健総会のメンバーがWHOに対し、健康危機に対する世界的な対応の独立した調査を命じることを決議した数ヶ月後の9月に召集されました。世界保健総会は、ニュージーランドのヘレン・クラーク元首相とリベリアのエレン・ジョンソン・サーリーフ元大統領が共同議長を務める13名のメンバーで構成されています。

「私たちのメッセージは単純明快です。現在のシステムでは、COVID-19パンデミックから私たちを守ることができなかったということです。」とサーリーフは述べています。

「国連や各国の倉庫の棚には、過去の健康危機に関する調査報告書がたくさん並んでいます。それらの警告に耳を傾けていれば、私たちは今日の大惨事を避けられたはずです。今回は違っていた筈です。」と彼女は付け加えました。

COVID-19を「恐ろしい警鐘」と呼んだ委員会は、高所得国が中所得国に少なくとも10億回分、2022年半ばまでに20億回分以上のワクチンを提供するよう求めるなど、一連の提言を発表しました。

委員会は、世界保健脅威評議会(Global Health Threats Council)の設立や、完全な透明性に基づくアウトブレイク監視のシステムの構築も求めています。そして、次の危機に備えるためには、各国は今以上に努力する必要があると報告書は述べています。

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