2/19/2017

テロリズムの根本原因の研究

シュナイアーのブログより。

急進的な考えの人がどのようにテロリストになるのかを実地調査(field research)した研究を考察するサイエンス誌の興味深い記事

既存の制約を克服できる研究の可能性は、最近の暴力的過激主義の理解の進展と部分的な抑止と予防の進歩に見ることができる。最も注目すべきは、なぜ個人が暴力的な過激主義者になるのか(例えば、貧困、教育不足、社会的疎外、外国からの侵略、宗教的情熱)、単純化した根本原因解明の探求が徐々に弱まっており、テロリズムを生み出すあるいは意味のある干渉を支援する状況の豊かさや多様性に対応できない。より扱いやすい一連の調査(line of inquiry)は、人がどのように実際にテロネットワークに関与するようになったのかである(例えば、どのように彼らが急進的になり、リクルートされ、行動に移し、理念や仲間を捨てるようになるのか)。

過激派研究国際センター(ICSR)のスーファン・グループやテロ対策センター(米陸軍士官学校)のレポートによると、イスラム国あるいはアルカイダに加わる人々の約3/4はグループでそうしている。これらのグループは、しばしば既存のソーシャルネットワークに関与し、通常は特定の町や地域に集中している。これは多くの人材募集がエージェントによる直接的な個人のアピール、あるいはソーシャルメディア(人材募集のパターンがより分散を伴う)への個人的な露出を必要としないものを示唆している。これらのプロセスが行動に移される特定の条件を確認するためには実地調査が必要がある。テロリスト・ネットワークの自然成長モデルは、抽象的なもので作られたというよりはむしろソーシャル・ネットワークにおける過激な思想の疫学に基づいており、暴力的過激主義への取り組みが厳密な犯罪というよりも公衆衛生を考慮に入れる必要がある。

そのような考えがテロリスト募集に対抗する意味を持つ。現在のUSGの焦点は、テロリストを動機づけると思われるイデオロギーの代替案になることを目的としたカウンターナラティブ(counternarratives)である。この戦略は、ソーシャルグループのアニメータとして人生を与えられ組み込まれているとする人間の状態から脱する方法を論じる。彼らの代わりに、研究や政策が個人向けのカウンターエンゲージメントに焦点を当てる方がいいだろう。彼らの代わりに、研究と政策は、ISISやアルカイダがしばしばするようなフェローシップ、情熱、特定の社会的状況の中の人の目的に取り組み、利用するパーソナライズされた"counterengagement"に焦点を当てる方が良い。この焦点は、積極的な信念と実りのある人生の進路を導くことを通じてではなく、罠や罰(米の法執行機関で利用される最も一般的な慣習)のために疑う若者をやめさせるために、ネガティブな大量メッセージやおとり捜査頼みにすることとは際立って対照的である。少なくとも、どの戦略が働いているか、失敗か、逆効果かを明らかにするための証拠を収集できるコミュニティへの実地調査が必要である。