1/02/2017

2017年に何が起こるか (フレッド・ウィルソンの予測)

恒例のフレッド・ウィルソンの予測。具体性に乏しいかな。今回もIoTについて言及なし。

  • トランプ次期大統領は、企業や個人の減税、キャリード・インタレスト・キャピタルゲインの優遇措置廃止に直ちに取り組むだろう。株式市場はこれらの減税を既に織り込み済みで、投資家にとってさすがに大きな恩恵にはならないだろう。しかし、7年半ぶりの上げ相場は、減税刺激策の結果として金利上昇によって中断するまで拡大するだろう。そして/あるいは、トランプ大統領のボーンヘッド的な動きは避けられないように思われる。その時期は分からない。低い個人税率が痛手を和らげるため、成功報酬のキャピタルゲインの損失は投資専門家に過度な害を与えないだろう。更に、企業は海外に閉じ込められている大量の資本を呼び戻す言い訳として低い税率を利用する。そして、生み出した余剰資金はM&Aブームをもたらすだろう。これにより、伝統のある企業がスタートアップの買収する原因となる事態をさらに激化させるだろう。

  • Snapchat上場に率いられIPO市場は白熱するだろう。2017年、IPO熱に浮かれる彼らを支援する起業家やベンチャー・キャピタルを探して欲しい。2000年の時よりも2017年は、多くのテック企業のIPOを目にすることを私は期待している。

  • アドテック(ad:tech)市場では、投資家や企業がGoogleとFacebookの独り勝ち、それ以外は負けだと認め、検索、ソーシャル、モバイルと同じ道を歩むだろう。2017年にはオンライン広告ビジネスへの資金調達は不可能に近くなるだろう。しかし、Snapchatのような新しいプレーヤやTwitterのような既存プレーヤが、FacebookやGoogleとは根本的に異なるサービスを広告主に提供する事で成功するだろう。

  • SAAS業界は、従来のエンタープライズソフトウェア企業(Oracleのような)、成功したSAAS企業(Workdayのような)、非公開投資会社の全てが追加サービスや定期サブスクリプション型経常収益を求め、これら3者によって牽引されて強固な地位を築いていけるだろう。

  • AIは新しいモバイルとなるだろう。投資家は、投資の前に「AI戦略」が何かを経営陣に尋ね、それを持っていない企業には警戒するだろう。

  • テック投資家はさらなる「情報技術」という投資カテゴリにゲノミクスへの投資を始め、過去30年間にベンチャーキャピタル業界に存在していたライフサイエンスとテックの投資家間の区別を曖昧にするだろう。これは資金調達狂乱(funding frenzy)へと繋がり、多くの投資がうまくいかないだろう。しかし、この業界に大きな成功者が現れ、近い将来ベンチャーキャピタルにとって重要なカテゴリになるだろう。

  • Google、Facebook、そして程度はそれほどでもないがAppleやAmazonは、米国内で政府と国民から独占企業とみなされるだろう(彼らは米国外に何年もいる)。フェイクニュース危機のような事件が、我々がこれらのテック巨大企業にどれほど頼っているのかを明らかにし、反発が起こるだろう。それは蘇ったMicrosoftとなり、政府は無駄な改善措置を模索するだろう。しかし、Microsoftの状況でも見られたように、テクノロジー、オープンなデータプラットフォーム(例えば、ブロックチェーン技術)で構築された特定の分散型プアリケーションが救いとなり、これらの独占企業への依存を減らすだろう。このシナリオは展開されるまでには時間は掛かるが、種が撒かれ、我々は2017年にこのシナリオが展開されるのが見え始めるだろう。

  • 冷戦中の核戦争と同じように、サイバー戦争が我々の生活の中で中心となるだろう。暗号が核シェルターと同等のものになるだろう。そして、我々は秘密鍵の使い方、管理の仕方について学ぶ必要があるだろう。企業は使いやすいユーザインタフェースを通して暗号を主流とする事で、次なる目玉となるだろう。

以上が2017年の私の重要な予測である。前の実績が(*)何らかの目安になっているなら、私が正しいというよりもこれ以上は間違っているだろう。ベンチャーキャピタル活動の利点は、何か大きな事について正しければ、頻繁にを正しくある必要はない事だ。それは危険な状態へと向かい、リスクを負うことに繋がる。そして、私はその戦略が2017年に利益を生むだろうと思っている。ここには新しい年と乗り越えるべき新しい課題がある。