7/12/2016

ネクストエコノミー企業に期待する6つのこと

造語作りの名人ティム・オーライリーは昨年あたりからUberやAirbnbのような既存業界に対して破壊的なビジネスを展開するも、規制当局から嫌われる企業・サービスをWTF(なんてこった)エコノミーと呼び、誰もがハッピーになれるビジネス(ネクストエコノミー)への転換を説いている。年初にネクストエコノミーに期待する6つのことと題するエッセイを書いている。

AI、オンデマンド、ロボット工学と多くのバズ(buzz)があり、人手による仕事の将来に関わっている。私はマーケットの現状を「WTFエコノミー」、将来望まれる状態を「ネクストエコノミー」と表現した(だから、最新のイベントの名前は「ネクストエコノミー・サミット」となっている)。

しかし、まさにネクストエコノミー企業たらしめるものは何だろう? どのような場合でもそうだが、テクノロジーの次の進化の特徴を見せている多くの企業がある。しかし、いくつかの企業は他よりもっと明確に本質・原理(principles)が明らかになっている。例えば、全ての企業は今ビッグデータや予測解析(predictive analytics)を生かす方法を学習している。15年前はGoogleがこのトレンドの最高のシリコンバレーの手本だった。UberやLyftは同じ理由で私が今書いているものに取り上げている。それは、彼らは現世代のシリコンバレー企業の中で最も重要とは限らないが、期待する重要なトレンドの最たる例であるためだ。

それでは、私がネクストエコノミー企業を評価する際、何を期待しているのでしょうか?

1. ネットワークに可能性を与えるプラットフォームである

Uber、Lyft、Airbnbのような企業は、かつてGoogle、Youtube、Facebook、Twitterやその仲間を我々にもたらした欠かさせないインターネット物語を作っている。しかし、今回は物理的な世界に起こっている。

2. 単に働く人たちを置き換えるだけでなく拡張する

UberあるいはLyftのドライバーはオーグメントワーカー(拡張された働き手)*で、スマートフォンのシックスセンス無しに不可能なことを行っている。UberあるいはLyftのアプリはリアルタイムに、密集市街地という藁の中から針のような乗客を探す。Googleマップは事前訓練無しにどんな住所へも簡単にナビゲートすることを可能にする。Wazeは運転経験がなくても渋滞を避け、最適なルートを探すのを手助けする。オーグメントワーカーは、デバイスとアプリによってスキルを持たない幅広い人々でも以前は高いスキルが必要だった仕事が可能であることを示している。

* オンデマンド労働と言ったりするようだ

3. 素晴らしいユーザ体験を作っている

Appleがショールームを完全に考え直すためにどのようにスマートフォンの機能を使っているか、あるいはどのようにUberがタクシーを呼ぶ体験を完全に転換したかについて考えてみてほしい。さらにに言えば、Uberがどのようにタクシーの支払い体験を転換したかも考えてみてほしい。

4. サービスが働くべき方法を再設計するためにテクノロジーを用いている

単に既存のサービスを複製するだけというよりは... UberやLyftが舞台に登場する前、インターネットに接続されたタクシーは存在していた。しかし、それらはタクシーにクレジットカードリーダーを置くために接続されていただけだった。運転手はGoogleマップを使っていたかもしれないが、誰も全体をパッケージ化しようとしなかった。

5. 業界の構造を転換する

医療に人工知能(AI)を展開するための二つのシナリオを考えてみる。一つは、非常に高価な医療装置として、AI(例えば、IBMのワトソン)を扱う。しかし、医療システムの他の部分は全て変更せずに残す。一方、革新的な企業はAI、スマートフォンベースの診断センサー、遠隔医療を組み合わせ、自宅で人々をケアするためにオンデマンドで展開できるよう、かつては低賃金の働き手をスキルアップするだろう。

テクノロジーの現在進行中の革命は、インターネット革命で最初にメディアに起こったことが全ての業界に起こる可能性を持っている。産業時代の企業はアジャイルネットワーク、アルゴリズムによる管理によって置き換わるだろう。働き手は新しい力を得て、驚くほどの新しいサービスを生み出すことができる。

ネクストエコノミーに先んじるWTFエコノミーを見ていると、ネットワークが成長をドライブするために消費者へのコストを削減するため、働き手は一筋の光を見出すことができる。ネクストエコノミーが真に成功するのに忘れてはならないのは、それらがユーザだけでなく、ユーザへのサービスを生み出す人々にとっても驚くほどの体験を作る必要がある。そして、ヘンリー・フォードが100年以上前に考え出したように、我々は製品やサービスを顧客に提供するために、働き手に十分な賃金を支払わない限り、それらのサービスが主流になることはない。

これが私の最終結論である、おまけはネクストエコノミー企業についての考えだ...

6. それらはエコシステムを作る

エコシステムは開発者やサードパーティアプリのエコシステムを意味するだけではない(Slackはどのようにそれを実行しているかを示しているが)。それは生産者と消費者、働き手と顧客のエコシステムを意味する。全ては我々がエコノミーと呼ぶ素晴らしい無限のゲームの中でお互いを利用している。ネクストエコノミーでは、ロボットやAIがエコシステムの一部でなければならない。もし、企業が単に自身の価値を引き出すためにそれらを展開するなら、そして人間のためのチャンスを低下(悪化)させるなら、我々はWTFエコノミーの中で足止めを食ってしまうだろう。

ネクストエコノミーへの進展の新しい年に乾杯。

参考